桜時雨の降る頃

俺と雫は、しょっちゅう口喧嘩してるから、
甘い空気になんてなるわけないのに。

なんで昨夜だけ……


自分のことがよく分からなくなった。

でも、陽斗の気持ちが大事な俺には、これ以上どうすることも出来ない。

雫のことは傷つけたかもしれない。

だからせめて、2人が無事幸せにくっついてくれたらいいのにと思った。


そんなのは、ただのエゴだなんてこの時の俺は気付きもせずに





キスのことは封印した。




修学旅行が終わっても、何もなかったように俺たちは変わりなく過ごして



受験も何とかくぐり抜け、同じ高校へ行くことが決まった。


同じ高校へ行くと決まった時、俺は別のことも密かに決めていた。


それは、陽斗と雫と、同じ部活には入らない。

写真に本格的にのめり込んでみたくなったというのも大きかったが、

俺は2人とは違う道に進んでみようと思ったから。

俺がいない方がすんなり2人はうまくいくと思えた。