桜時雨の降る頃



そしたら、色々見えてきた。

女子たちと一緒にアイドル雑誌眺めてキャーキャー騒いでいたりとか、


やたら文房具にファンシーなものを使っていたりとか


動物好きなのは知っていたけど、特に猫が好きなのか、猫グッズを妙に身に付けてることが多いとか。



…………ブラデビューしてるとか。



余計なとこまで見てしまった。


いや待て。

陽斗が言ったのはそういうとこじゃないだろ、と自分で突っ込みながらも

若干焦りを覚える。


焦り?

何に焦ってんだ?俺は。


う〜ん、と首を捻った。



考えてもよく分からなくて、しばらくそのことは考えないことにした。



けど、その正体が分かったのはそれからわりとすぐ。


陽斗と俺に、男友達の1人が訊いてきたことがキッカケだった。


「二階堂って裏表なくていいよな。お前らって好きだったりすんの?あいつのこと」