衝撃を受けた。



僕は女の子の詩を聞いて衝撃を受けていた。

話は、ハッピーエンドではなかった。ハッピーエンドでなくてもありなのか。

頭がかぼちゃという、これまた実在するのかすら分からない少年と少女は、人間になろうとして死んでしまった。人間にはなれないまま、動かなくなってしまった。

でも僕はこれを悲劇とは思えなかった。この二人は、二人だったのだ。ひとりぼっちじゃなかった。ふたりぼっちのまま死ねたのだ。僕にはこの二人が羨ましい。キラキラ輝いて見える。

気付くとまた拍手を送っていた。僕には専門的な知識は皆無だが、直感でこの話をひとつの純愛の話だと思った。かぼちゃ頭の少年少女を羨むのと同時に、こんな話が書ける女の子が気になった。頭の中にくっきり引いた太い線が薄れ始めた。

この子も、僕と似てる気がする。