ぇえええええぇ!?


わっ…わらっ…笑ってる方が、


かっかっかわいい!?!?



いやいやいやいや。


それはないでしょ。

そんな嘘、虚しくなるからやめてよ。



暴れている心臓を押さえつけながら、
必死に言葉を紡ぐ。



「可愛い。なんて冗談言わないで
自分の好きな子に言ってあげなよ。
私なんかに言っても、何も出てこないけど?」




と、平静な素振りを見せて
教室を去ろうと、カバンに荷物を詰めていると、



「お前、なんでクラスのみんなから距離取ってんだよ。」



と言い出してきた。




私の動きはストップ。





「何かあったのかよ。」




と聞いてきた。


どうせ、私の話をしても、クラスの中心にいる笹上君には分からない。





話すところで無駄だ。



そう考え、


「何もない。
私、もう行くから。」


と、無理やり体を動かして、
教室からでようとすると


パシッ


と、腕を掴まれた。




「なに?離して。」



と言うと



「お前、勘違いしてんじゃねーの。
どうせ、私なんかいらない存在なんて思ってんだろ?」




と、今私がちょうど思ってる事を当ててきた。


ギクッ


もう、そこまで分かってるのなら言ってしまおうか。
と思ったけどもうひとりの自分が

言っても虚しいだけと言っている。


悶々としている間に笹上君は


「長谷川、お前の親友なんだろ?
昨日、長谷川がお前と帰ろうとしたら、冷たくほかのこと帰ればって言われたって言ってたぞ。悲しんでたぞ。」


と追い打ちをかけるように言ってくる。


私はつい感情的になって、



「舞彩のことなんて知らないよ!
あんたも私のことなんかなんにも分かんないくせに、勘違いとか言わないでよ!勘違いなんかじゃない。
わたしなんかいなくなっても誰も気付かないんだから!!
良いよね。舞彩も笹上君も友達も親友もいるし、いなくなったらすぐに気付いてくれる人がいるんだもんね!
羨ましいよ!わたしなんか…」


と続けようとした途端


「私なんかとか言って、自分の評価下げてんじゃねーよ!」

と笹上君が大声を出した。



びっくりした私は


「え」

とマヌケの声しか出せなかった。