「いい加減にしろ。あたしはお前のことが嫌いだ」 「ははっ、フラれちゃった〜」 軽い。 軽すぎる。 そして、ウザい。 こっちがどんなに強く言っても、成宮は怒ったりしない。 あたしとしてはそれで嫌いになってほしいくらいだが、コイツは怒るどころか懲りずに何度も言ってくる。 「俺、諦めないからね?一条」 あたしが何か言い返す前に、成宮はふっと笑って席に戻っていった。