「き、気持ち悪い・・・」




外にしゃがみ込むと冷たい風が頬を撫でた。




あー・・・気持ちいい。このままどうなるんだろう、わたし・・・。




「ねぇ、お姉さん?ちょっと大丈夫?」




耳をかすめた声に目を少し見開くとスーツを姿の男の人が立っていた。




誰だろう、これ。



見覚えがない顔だな・・・。




「き、気持ち悪い・・・」



すがるような思いで彼にしがみつく。




「え、気持ち悪いの?ちょっと待ってて、動いちゃだめだよ。」




そういうと彼はどこかに消えてしまった。





「はい、お水。飲める?」





これが、彼との出会いだった。