お兄ちゃんの友達[完]

ゆっくり車を発進させ、近くにあるハンバーガーショップに移動する。

土曜日というのもあり、それなりにお店は混雑していたけど回転がいいのか、すぐ購入することができた。

店内のあいていた二人掛けのテーブルに向かい合わせに座る。

「せっかくのデートなのにこんなお店でごめんね?」

で、デートだったの?
テーブルの上にあった私の手に、そっと自分の手を重ねた河合さん。

私は手が触れただけでびくっとして顔が赤くなってしまう。

もう少し、なんていうか・・・これくらいで顔の赤くならない女性になりたい・・・かも。

「カナコちゃん、さっきの話の続きなんだけど」

とっさになんにことかわからず、ポテトをつまんでいた私は河合さんを見つめてしまう。

「俺、カナコちゃんのことが好きなんだ」

突然の告白に、手に持っていたポテトを落としてしまった。