お兄ちゃんの友達[完]

隣の寝室と和室を見せてくれた担当者は、とてもお勧めです!と私の顔を見て話してくれた。

あの・・・私が住むわけじゃないので・・・と困った顔をしていると、そうでしたね!なんてわざとらしく笑っている。

「まあ、いずれ住むかもしれないしね?」

なんて笑っている河合さんは、クローゼットの中をチェックしたりしていた。

「近くにスーパーもいくつかありますし、駐車場も建物の目の前の、今止めてきた場所になります」

窓からスーパーのある方向を指さし、何が近くにあるかをあれこれ説明してくれた。

「ご質問がなければ、次の物件へ移動しましょうか」

「ああ、ここに決めようかなと思うんだけど・・・」

えっと河合さんの顔を見ると、満足そうな笑顔。

そんなに簡単に決めても大丈夫なの?