お兄ちゃんの友達[完]

なんだかもう20歳にもなって、まるで中学生の初恋みたいになっている自分がだんだんおかしくなってきた。

私何やってるんだろ、免疫なさすぎだよね。

行こうか!と不動産屋へ入っていく河合さんの後を追って歩いて行く。

入口で扉を開けて私を先に入れてくれると、受付で物件を探していることを伝えた。

担当してくれたのは若い男性。

私よりは年上だと思うけど、河合さんよりは下かな?

「お二人でお住まいですか?」

え、二人って!?もちろん私と河合さん!?

びっくりしてあわてる私を見て、また河合さんは笑っている。

「そうだったらいいんだけど、俺一人なので、駅近くで2LDK位、駐車場のあるところを探してるんだけど」

「お待ちくださいね」

棚からいくつかファイルを持ってきた担当者は、座っている私たちの前にいくつか間取り図を出してくれた。

「今お勧めなのはこちらの2つなんですけど、駅から徒歩10分で間取りはこちら、こちらのは駅から5分ですね」