お兄ちゃんの友達[完]

「おはよぉ~」

夕べとおなじ部屋着のまま、あくびをしながら出てきた河合さん。

やっぱり、眼鏡がよく似合う。

「あ、おはようございます」

「すっごいいいにおい~。コーヒーもらってもいいかな?」

大きく伸びをしながら、椅子に座る。

うわ、なんかすごいドキドキする。

カップにできたてのコーヒーをいれて河合さんの前に置いた。

「なんかさ、新婚さんみたいじゃない?」

ありがとう、と受け取ったコーヒーを飲みながら、

ニコリと笑いながら私を見た。

し、新婚さんって!

でも、ちょっと私も思っちゃった。

好きな人のために朝からコーヒーを入れるって

なんだかすっごい贅沢みたい。

ってあれ、好きな人って、え?