「赤城君。話してくれてありがとう。
菜穂が名前忘れるはずないって思ってた
から理由がわかってよかった。
それは…思い出させたい訳じゃないんだよね?」

「…俺は…そうだな。俺の勝手だけどあんな
記憶を思い出させてあげたいなんて思わない…」

俺の目から涙が伝った。

菜穂はこれ以上の痛みを知ってるのに…

「ごめんな。こんな話して。出来たら知ってて
欲しかったんだ。でも、これは絶対誰にも
言わないでほしいんだ…!」

「う…うん。何かあった時はすぐに聞かせて?
私にも出来ることあると思うからさぁ…。」

「俺は…小さい頃にさ…菜穂と約束したんだ。
それだけは思い出させてあげたい。
その約束はさ…二人でステージに立とう
それが二人の夢だった。」

「そっか…私にも相談してね。菜穂に何かあったら
私だって悲しいもん…」

「環。ありがとな。環じゃなかったらもしかしたら
話さなかったかも。」

「私でよかったらいつでも?だけど今度ピアノ
聴かせてね?」

「ああ。今日は帰らないとな。もう遅いし。」