「菜穂~!久しぶり!」
突然後ろから抱きつかれてびっくりし
てた私をほおってその子は

「ねぇ!私のこと覚えてる?小学校
以来だから覚えてないかな?」

「えっと…ごめん。」

「そうだよね!ごめん突然飛び付
いたりして!安堂 環だよー!」

私は小学校の記憶を頭の中でひっくり
返してみたけど何も思い出せない。

「ごめん…覚えてないや…。」

「そ、それ結構刺さる…。でも忘れてるなら
いまから覚えてもらえばいいだけだよね!
菜穂!改めてよろしくね!」

「こちらこそよろしくね!」

「にしても受験大変だったぁー!」

「そっかぁ…でもここも偏差値高かったでしょ?」

「私が目指してたところより低くて受験は
楽勝だったよー?」

あれ?私かなり勉強頑張って入ったのに?
もしかしなくても頭悪いのかな…?

そんな世間話をしていると教室のドアが
開いて林先生が入ってきた。

皆は席について林先生の話を聞く体制になる。

「皆さん。入学おめでとうございます。
入学式でも紹介されましたが自己紹介を
させていただきます。A組担任の林 茉優です。」