～菜穂side～

ついにこの時期がやって来た。

この日から新しい生活が始まる。

ここに来る皆を祝うように咲いている
きれいな桜を見てこの高校に
入れたと言う実感がわいてくる。

この高校は桜木高校。

山の近くにある小さな高校だ。

私はどうしてもこの高校に入りたくて
かなりの勉強までしたほどだった

体育館に入ると紅白幕がはられた壁に
「おめでとう」と書いてある大きな文字。

今回入学した生徒は少なかったらしく
クラス&担任発表で２クラスだった。

クラス表を見ると私はA組だった。

そしてよく見ると見たことのある
名前も見つけた。

小学生で一緒だった人の名前だった。

担任は林先生という髪の長い女性だった。

私は自分の教室に入ると突然「菜穂～！」
という名前を呼ぶ声が聞こえた。