真面目くん、と呼ばれるものが変なやつの後を追う。


「さーて?俺もそろそろお仕事しますか。」






何も知らない囚人二人。


「華、いつもありがとな。なんか、」


「全然こんなの苦でもないから、気にしないでいいよ?私がしたくてしているんだから。」


「うん。あれ?」


「?どうしたの?」


少し大きな木が立っているところに黒い服を着た女の子が手招きしているのが見えた。


「何だろう?なんか、少し怖いね?」


「…」


「あまり、近づかないほうがいいよ…?」


「…」


「…清人?」


清人はずっと黒い服の女の子を見つめていた。


「俺…ちょっと見てくる。」


「えっ?ちょっと待ってよ!清人!!」


華の言うことも聞こえないかのように歩き出す清人。


「あー、もう!健太呼んで来なきゃ。」


慌てて健太を呼びに行く華。


取り憑かれたかのように女の子の方へ歩いて行く清人。


この日からだ…


時の歯車が動き出したのは…