仕事場に着くと手錠が外され、さっそく仕事を始めた。


「今日はこの庭の草むしりと掃き掃除だ。午前中に終わらせろよ、また見に来るからな。」


そう言い残して健太は、歩いてどっかに行ってしまった。


「うわー、今日のところはとても広いねー。」


「そうだな」


庭といっても、看守を鍛えるというところだからとても広い。


それを二人でやるなんて、しかも草むしりは道具もない、素手でやらなければならないのだ。


「いって!」


草をむしると、摩擦で手のひらが痛くなる。


手には一本の赤い線が入っていた。


どうやら手が切れてしまったらしい。


でも、こんな傷すぐに治る。


触手のようなものが俺の手を縫い合わせて行く。


この体が俺は嫌で仕方ない。