「なーに溜め息ついてんの」


「べ、べつに…んぐっ?!」


突然トンカツを口に入れられた。


「ふぁひふんはほ!(何すんだよ!)」


「だって〜せっかくのご飯が冷めちゃうし?ほらアーン」


トンカツの入った口をもぐもぐさせながら、ごくっと喉に押し込む。


そして少し照れながらも口を開けた。


「おいしい?」


こくん、と頷く。


「あっ、早く食べないと!今日仕事の日だよ。」


すっかり忘れていた仕事の日。


囚人にとっては地獄の日だ。