「今日は遅番だから…ゆっくりでいいんだよ。」


「もう何時だと思っているの?お昼ご飯の時間だよ?はやく起きて支度しなくちゃ!」


この刑務所にも、遅番、早番というのが存在する。


普段は早番だが、一ヶ月に一回ぐらいのペースで、遅番というものがある。


まあ、遅番のときは囚人の朝ご飯とかは美久がやってくれるから俺はゆっくり眠れるという訳なんだが…


いつもの一時間はやく起こされてちょっと不機嫌。


「まだ、十一時じゃないか。」


「だって、いつも準備するの遅くて怒られているでしょ?」


「うっ…」

図星を突かれたので何も言えない。