「センパーイ、センパーイ、起きてくださーい。」


目を開けると俺を覗き込む名無しさん顔が目の前にあった。


「ん…、名無し…さん?何でここに…」


名無しさんは呆れたようにため息をついた。


「だって、先輩の事が心配だったんですもん。まさか、とは思いましたけど、あんなに忠告したのに行くなんて…」


「あんな言い方されると、余計気になるというか、勉強しにっていうか…」


まあ、いいや、と言うようにふっと笑った名無しさん。


「ほら、立ってください。」


そう言って手を差し伸べてくれた。


「あ、ありが…と…?!」


目の前がぐわんと歪み、体ががくん、と揺れた。


「な…なし…さ…ん?」




































「すみません先輩。少しだけ眠っといてください。」