「はっ!そんな土産話欲しくもしたくもないね!」


そう言って思いっきりカインの足に蹴りをいれる。


「…!」


体が解放され、カインのそばを素早く離れる。


カインはまだ余裕そうに俺を見ている。


金色の瞳はまるで全てを見据えるように…


「あー、残念だ。僕はそろそろ帰らなきゃ。」


手をヒラヒラさせながら俺に近づいてくる…


「僕もね、仕事をしているんだ。とても、楽しくて、やりがいがあるんだ。僕の仕事の関係上、健太くんにはまた会えるね。」


カインは俺の耳元で囁いた…


「またね…健太くん
僕が来る頃に、成長していることを願うよ…」



「…?!」



そこにはカインの姿はなくどこからか、俺を呼ぶ声が聞こえ来るだけだった。