「いないから、お前に聞いているんだよ!!」


めっさ怒られた。


「脱走したんだ。さっき、突然外に出たいって言ってそれから…」


「まあ、落ち着け。囚人たちとどっかで遊んでいるんじゃないのか?」


そう言うと鈴はサッと顔を青ざめフラッと倒れ込んでしまった。


「ちょっ!鈴?!しっかりしろ!」


慌てて鈴を支える美久。


「健太、俺は鈴を医務室に連れて行くから、九番を探して来い。ついでに囚人も牢屋に戻しとけよ。」