いつも先輩は残らされている。


多分俺の倍怒られている。


きっと、俺はまだ入ったばかりだから、甘くされているんだろう。


先輩に迷惑かけないようにしなくては。


先輩の足を引っ張らないようにしなくては…


俺の中の焦りと不安は日に日に増えて行くばかりだ。

























「カイン、君には僕、期待しているよ?だから、早く解決してね?僕との約束、守れる?」


「…はい、必ず…かい…け…つして…みせ…ま……す…」


ぐったりと動かないカイン。


「ほんと…問題しか起こさないんだから…この子たちは。名無しさーん?」


「今持って行きます。」


カインを抱き上げて部屋から出て行く名無しさん。


「頼むよ…ホント…」


はあ…と深いため息をついた。


赤く汚れてしまったペロペロキャンディーを舐めた。


「うふふ…あま〜い…」


椅子に座って天井を見上げた。


最近仕事が進まない。


早く何とかしなくてはいけない。


「久しぶりに清人くんに会いにいこうかなー。」


足をぶらぶらさせてボソッと呟いた。