「うわあああ!」


俺は大声を出してその場にしゃがみ込んだ。


「大丈夫?清人くん?」


俺の顔をカインが覗き込んできた。


「怖い…怖いよぉ…」


もうすぐそこに変わり果てたお母さんがいる。


あともう少しで捕まってしまいそうだ。


「清人くん、とりあえずあっちに行こうか。」


カインに手を引かれ離れた場所に避難する。






「清人くんとこの事情はよくわかったよ。苦労していたんだね。」


ニッコリとした笑顔で言った。


「お前らに何がわかるんだよ。」


少しカインに刃向かうような形で答えた。


「そうだね〜だって俺は清人くんじゃないから清人くんの気持ちはわからないや。」


意地悪な笑みを浮かべてカインは続けた。


「清人くんの過去はとても面白い。お母さんから十分な愛情を注いでもらえなかった。だからこんな歪んだこどもが出来上がっていってしまった。これは俺たちが清人くんたちを実験台として選んだ理由に分類されるんだよ?教えてあげるよ。その理由は、大きく分けて二つ。一つ、君たちの死因が面白いから。」


死因が…面白いから?!


「何言っているんだよ!お前はさっきから!ふざけるのもいい加減にしろよ!」