Dear my Muse

長嶋は車のドアを開け、私を外へ促した。





嫌いだ。



当たり前のように車から降りる御令嬢、御令息
門から校舎まで続く、人の波に辟易とした。





「行ってくるね」


「行ってらっしゃいませ」






彼はにこやかに、私を送り出す。
降りて、歩き出すと感じる視線。



それには憐れみと軽蔑の視線が入り混じる。