彼女の一番になる方法。

パンッ!


「いい加減にしなさい!」


思い切り桜木くんの頬を叩いた。


ここで流されてはいけない。


私は先生で、相手は生徒なんだから。


「いってぇ、、、」

頬を押さえながら、私を睨む彼。


「だから、昨日のことを思い出させるって言ってんじゃん」


「覚えてるよ、だからってまたキスをしていい理由にならないし。あくまで君はここに勉強をしに来ているのよ」


「そりゃそうだけど」


ふてくされる桜木くん、可愛い。


ガコン。


灯りがついた。


「点検終わったのね」


何事もなかったかのようにエレベーターは1階へ向かう。


その間お互い何も話さなかった。


1階に着き、エレベーターを降りようとしたとき、思いっきり腕を引っ張られ、耳元で桜木くんが言った。

「俺別に、誰でもよくてしたわけじゃないし、絶対俺のこと意識させるから」


さよならセンセ、とそのまま彼は帰っていった。


は?

意味わからない。


受験勉強で忙しくて、ちょっとした出来心だと思ったのに。

意識させるからって、意識させてどうするわけ。


、、、、、、、、


やばい、いろいろ考えたけど、次桜木くんに会うときどういう顔して会えばいいかわからない。



「ゆーずちゃん、受付でなに百面相してるの?」

クスクスと高橋先生が入ってくる。


「いえ!ちょっと考え事を!」


「そう?
仕事はもう全部終わったみたいだね、出られそう?」


「はい、もちろんです。」

慌てて帰る支度をする。


大丈夫!普通で大丈夫!


その様子をまたおかしそうに高橋先生は見ていた。