「不老不死になりたいわけじゃないなら、どうしてこんな研究を?」


「貴方に教える必要ありますか? ありませんよね」


……かっわいくないなぁ。


「まぁ別に何でもいいんだけどさ? ギブアンドテイク、契約通り報酬さえもらえるならね」


華奢な背中を後ろから抱き締めた。

他人のあたたかな体温は僕を落ち着かせてくれる。


「後で、です。研究の邪魔するのは契約違反ですよ」

「ふ、ふぁーい」


肘で思いっきり鳩尾をやられた。

契約ってのは、僕が研究に協力する代わりに生活の面倒を見てもらって、更には夜のお相手もしてもらうこと。

……こんな真面目そうな若い子が自らの体を犠牲にしてまで研究を続ける意味ってなんだろう。