「千歳ちゃんはどうして不老不死になりたいの?」


「私がいつ、不老不死になりたいって言いました?」


試験管に入った僕の血液に薬液が垂らされた。


千歳ちゃんが何を考え、どんな結果を求めて実験に臨んでいるのかはわからない。

だけど今まで僕で実験する人はみんな、この不老不死の体を欲しがっていた。



血を飲めば、とか。

心臓を食べれば、とか。


昔の人ってそういう惨い迷信大好きなんだけど、残念ながらこれらは何の効果もなかった。

僕の血を飲んだ人は鉄臭さに吐いたり、心臓を食べた人はお腹壊したり。

まぁこれは余談。
千歳ちゃんの研究では僕の細胞を試験管で調べたりすることが多くて、グロテスクなこととかはもう全然ない。