注射器から何かの液体を注入される。

少しすると頭が割れるように痛くなり、吐き気をもよおしてきた。


「うっ…おぇ…」


吐き気どころか、吐いてしまった。
それでも一向に改善しない。頭の痛みも強くなっていく。


「私達で運ばせていただきます。神はごゆっくり、眠りについてください」


僕はと言うと、あまりの体の不調に意識すら留めるのは難しかった。


本音を言うと当然彼にはついて行きたくないのだけれど、現状どうすることもできない。



薄れゆく意識の中、息絶えた千歳ちゃんの姿だけは最後まで見続けた。