手術の日が決まった。

あたしは、その日まで仕事を続けた。
悪阻も酷かったが休めなかった。

いや、休んだら怒られるからだ。

心配なんてしてくれない。

朝から夜まで働いて
彼の店に行って
また、朝まで仕事をする。

悪阻に耐えながら、仕事をして
帰宅したら、家事をこなす。

唯一、心配してくれたのは
彼のお店の従業員だった。


みんな、彼にわからないように。