「やあね、天才なんかじゃないわ。それに、妹の常磐が入学したの。もう、学院1のお金持ちではないのよ?」

「でも、妹でしょう?あなたはやはり、学院1のお金持ちの家としてここにいるのですわ。」

「そうかしら 」と、私はあまりいい返事はしなかった。

今では、この家-咲佐納家-に生まれたことを、悔やんでいる。

「学院1のお金持ち」と聞けば、あまり人は寄ってこない。

皆、近寄り難いのだと言うけれど、私はそこまで堅い人ではないと思うのだよ。

「ああっ!完璧なお嬢様。あたくしもなってみたいわ。なんせ、皆の憧れですもの。」

ほほほ。
完璧なお嬢様は、私じゃないわ。
常磐よ。