【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~

幸いにも両親は健在で、そのうえ実家暮らしだったため路頭に迷わずに済んだ。

だが、大学を卒業した以上はいつまでも両親のすねをかじる訳にはいかない。

退職したからには次の就職先を探さないといけない。

小夜子はコンビニのバイトをしながら次の就職先を見つけるために就職活動を始めた。

しかし、この不景気の中で次の就職先は簡単に見つかる訳がなかった。

30社近くの会社を受けたのだが、書類選考で落とされた会社は15件、1次選考で落とされた会社は12件、どうにかして最終面接にこぎつけた会社は3件と言う散々な結果だった。

「どうして前の会社を半年で退職したのですか?」

そう聞いてきた面接官の質問にすぐに答えることができなくて、不採用になった。

履歴書に前の会社のことを書かずに挑んだら、
「大学を卒業してから今日まで何をしていたんですか?

何で就職活動をしようと思ったんですか?」

まるで重箱の隅をつついてくるような面接官の質問に答えることができなくて、結果不採用になってしまった。