当日、小夜子と綾美はＮ海岸にきていた。

青い空に青い海、白い砂浜、燦々と照りつける太陽が肌を焼いているが日焼け止め対策は万全だ。

「やっぱり、人が多いねー」

会社から借りてきたビーチパラソルを立てると、小夜子は綾美に声をかけた。

右を見ても左を見ても人だらけである。

「でも海にきたって言う感じがするよね」

そう言っている綾美の格好は、初めて買い物に行った時に買った白のノースリーブのブラウスだった。

「今日は１日、楽しんじゃおうか！」

小夜子は綾美に声をかけると、青と白のボーダー柄のシャツを脱ぎ捨てた。

「あっ、ビキニ着てるー！」

小夜子の水着は赤のビキニだ。

綾美は指を差して、キャッキャッと笑っている。

「エヘヘ、今日のために奮発しちゃいましたー」

小夜子はテヘッと舌を出して笑った。