【新】レンタルフレンド～お友達をお貸しします～

「光浦さん、入社したばかりで申し訳ないのですが…望月さんが夏休みの間だけ、彼女のお友達になってあげて欲しいんです」

「はあ、わたしがですか…」

そう言った由紀恵に、小夜子はそう返事をすることしかできなかった。

「こう言うこと、望月さんと年齢が近いあなたにしかお願いをすることしかできなくて…」

「はあ…」

年齢が近いと言っても、８歳差である。

自分は高校を卒業したのはもちろんのこと、大学も卒業している。

だけど、入社したばかりの自分に断る権利と言うものはないに等しい。

（夏休みの間だけって言っているから…）

小夜子はそう思うと、
「いいですよ」
と、返事をした。

「ありがとうございます、助かりました」

小夜子の返事に、由紀恵は嬉しそうにお礼を言った。