「どうして社長をいじめたんですか?

赤ちゃんの頃から仲良くしている大切な友達を、何で浜島と一緒になっていじめたんですか?

社長が嫌いだったんですか?」

「違う、違うの!」

小夜子の質問に、高子は顔をあげると激しく首を横に振った。

「じゃあ、どうして…?」

そう聞いた小夜子に、
「それは…」

高子はすぐに答えることができなかった。

「やっぱり、社長のことが嫌いで…」

「でも、それは違うの!」

そう返事をした高子の顔は今にも泣きそうだった。

「私、あの頃は本当にどうかしてたの…。

自分でもおかしいって、今でも思ってる…。

もう悔んでも悔やみきれないくらいよ…」

高子は泣きそうな顔で話を始めた。

その話に耳を傾けていた小夜子は、あまりの内容に目を大きく見開いた。