由紀恵は首を横に振って、その質問に答えた。

「それは、私もよくわかりません。

ですが、彼女には大学に入学する以前の友達がいないと言うことは確かなことでしょう」

「はあ…」

もし由紀恵の憶測が正しければ、あのヒステリックな暴れっぷりに納得ができる。

「金子さん、答えてくれますかね?」

そう聞いた小夜子に、
「デリケートな問題ですからね。

それに、酔っ払っていたとなったら記憶にないと言う可能性もあります」

由紀恵は答えた。

そこで由紀恵はハッとなった。

「あまり余計なことに首を突っ込まないでくださいね」

思い出したように言った由紀恵に、
「そ、そこはわたしもわきまえていますので…」

小夜子は手を横に振りながら言い返した。