【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~

翌日のこと。

沙織に昨日のことを謝ろうと思いながら、安里はいつものように学校に登校した。

教室に足を踏み入れると、自分に気づいた沙織が歩み寄ってきた。

「さ、沙織ちゃん、あのね…」

安里が昨日のことを謝罪するために口を開いたら、
「ウソつき!」

沙織が大きな声で罵ってきた。

「えっ…?」

いつもは笑っている沙織の怒っている顔が怖くて、安里は謝罪することを忘れてしまった。

「アンちゃんのウソつき!

熱を出したって言ってたのに、元気じゃないの!

アンちゃんのウソつき!

もう2度とアンちゃんと遊ばない!」

沙織は安里に向かって叫ぶと、自分の席へと戻って他のクラスメイトたちとおしゃべりを始めた。

――もう2度とアンちゃんと遊ばない!

先ほど罵られた沙織の言葉が、頭の中で響いていた。