【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~

「ただいまー!」

安里はリビングへ行くと、ソファーのうえにランドセルを置いた。

「おかえりなさい」

台所でおやつを作っていた母親が顔を出した。

「今日、沙織ちゃんと一緒に遊ぶの!

沙織ちゃんがね、駄菓子屋さんに連れて行ってくれるって!」

そう言って玄関へ戻ろうとした安里に、
「いけません!」

母親が止めた。

「えっ?」

言われた安里は訳がわからなかった。

「どうして?

何でダメなの?

沙織ちゃんがいいって…」

そう言った安里に、
「安里ちゃんにもしものことがあったらどうするの?

おやつなら、ママが今作ってるから」

母親が言い返した。

「ヤだ!

アンリ、駄菓子が食べたい!」

安里は首を横に振った。