「あら、そうだったの。

残念だったわ、美紀の友達を見たかったのに」

ガッカリしたように言った安里に、
「ごめんね、安里」

美紀は謝った。

「いいの、気にしないで。

それよりもせっかくここにきたんだし、一緒に楽しもうよ。

料理とか美味しそうだったし」

励ますようにそう言った安里に、
「うん、賛成!」

美紀は嬉しそうに返事をした。

セレブな人ばかりだと思っていたものの、意外にもいた普通の子に小夜子はホッと胸をなで下ろした。

その後は美味しい料理やカクテルを飲んだりと、小夜子たちは誕生日パーティーを楽しんだ。

ひと通りパーティーを楽しんだ後、最上階のレストランを後にした。

「小夜子ちゃん、大丈夫?」

美紀はホテルの玄関にあるタクシー乗り場まで見送ってくれた。