「今さら友達ヅラして何なのよ!

招待したいから?

謝りたいから?

えらそうなことをほざくな、クソが!」

ダン!

そこに相手がいるかのように、由紀恵は拳で往復はがきをたたいだ。

「浜島側に回っていじめたことを謝りたい?

バカも休み休み言えよ!」

由紀恵は叫ぶと、往復はがきと封筒も破った。

破ったそれらをゴミ箱の中に放り込むと、由紀恵は息を吐いた。

「今さら友達ヅラして、えらそうなことを言ってんじゃないわよ」

ゴミ箱に向かって、由紀恵は言った。

浜島とは去年の出来事がきっかけで和解はできたけれど、自分をいじめた同級生たちと和解しようと言う気はこれっぽっちもなかった。

特に許せないのは、幼なじみの高子だ。

彼女は赤ちゃんの時からの幼なじみだったにも関わらず、真っ先に自分を裏切って浜島側についたのだ。

「あんなヤツ、死んでも許すもんか…!」

由紀恵はギリッ…と、奥歯を噛んだ。