【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~

掃除が終わるとお風呂に入って躰を洗って、無駄毛の処理を行った。

ドライヤーで洗った髪を乾かすと、バスローブを身につけた。

「これでパパを迎える準備ができたわ」

スマートフォンで時間を確かめると、後少しで約束の9時になろうとしていた。

冷蔵庫からりんごジュースを取り出して一息ついていたら、玄関のチャイムが鳴った。

「パパだわ」

安里はりんごジュースを冷蔵庫に戻すと、玄関へと足を向かわせた。

ドアを開けると、スーツがよく似合うスリムな体型の男がいた。

「津田さん!」

安里が嬉しそうに声をかけると、
「安里、久しぶり」

男――津田はそう言って、安里に笑いかけた。

「久しぶり…って、1週間前の私の誕生日に会ったばかりじゃないのよー」

安里はぷうっと、小さな子供のように頬をふくらませた。