【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~

その日の講義が全て終わると、安里はミスタードーナツへと足を向かわせてチェックをしていた新作のドーナツを食べた。

「美味しいー♪」

新作のドーナツの他にココナッツとエンゼルクリームと、自分の好きなドーナツも全ていただいた。

最後は砂糖たっぷりの紅茶を飲んで、至福の時間を締めくくった。


金子安里は先日の誕生日で21歳を迎えたばかりの大学3年生だ。

大学入学を機に18年間過ごした地元から上京して以来、楽しい毎日を過ごしている。

ミスタードーナツを後にすると、安里は自宅へと足を向かわせた。

自宅は50階建ての高級マンションで、そこの18階で1人暮らしをしている。

カードキーでドアを開けると、
「ただいまー」

安里はベージュ色のパンプスを脱いで家の中へと足を踏み入れた。