翌日、小夜子は『ハッピーライフ』のオフィスにいた。

幸代の案内でおとといと同じ面接を行った会議室に通された小夜子は、彼女から説明を受けていた。

「では、ご説明の方をさせていただきます」

幸代はそう言うと、小夜子の前に会社のパンフレットを置いた。

「我が社はさまざまなことを代理・代行サビースを行っています。

例えば、結婚式に招待する友人がいないから代理で何人か出席して欲しいとかそう言うことですね」

(だから、人材派遣会社なのか…)

幸代の説明に小夜子は心の中で呟いた。

「勤務時間は朝の9時から夜の6時までです。

基本料金は3時間で6000円、残業代は1時間ごとに申請をすることができます。

休みは週休2日、シフト制です」

「はい」

小夜子は首を縦に振ってうなずいた。

時給が高いのはもちろんのこと、残業代も申請をすれば出してくれると言うのはとても嬉しい特典だった。