【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~

「やったー!」

小夜子はスマートフォンを胸に抱きしめると、ガッツポーズにした手を上にあげた。

「何かあったんですか?」

その声に視線を向けると、同僚が訳がわからないと言った様子で自分のことを見ていた。

自分はアルバイト中で、ここがコンビニの休憩室だったことを思い出した。

「あ、すみません…。

実は先日、面接に行った会社から採用の電話を受けまして…」

呟くように訳を話した小夜子に、
「えっ、そうなんですか?

それはおめでとうございます」

同僚は驚きながらも祝福の言葉を言ってくれた。

「そうだ、店長に働くことになったから辞めることを伝えなきゃ…」

思い出したように言った小夜子に、
「店長は明日にシフトが入ってますよ」

壁に貼られているシフト表を見た同僚が言った。