同じ頃。

「どうも、『ハッピーライフ』の春田っすー。

白川ちゃん、今日もしくよろっすー」

待ち合わせ場所である駅前で、マキヨは依頼者の愛香と会っていた。

「はい、よろしくお願いします」

愛香はペコリと小さく頭を下げた。

「とりあえず、どっかでお茶でも飲みながらいろいろと話しませんかー?」

そう言ったマキヨに、愛香は小さな声でよろしくお願いしますと返事をした。

近くのドトールに入って飲み物を頼むと、
「今日は何して遊びますかー?」

オレンジジュースをクルクルとストローでかき混ぜながら、マキヨは愛香に声をかけた。

最近――と言うよりも先週から、マキヨは愛香と関わるようになった。

愛香の“幼なじみ”役として彼女の恋人である各務原と会ったのだが、どう言う訳なのか愛香に気に入られて一緒に遊ぶようになっていた。