【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~

「今は何をなさっているのですか?」

由紀恵がそう聞いてきたので、
「躰を治した後はコンビニでアルバイトをしながら、就職活動をしています」

小夜子は答えた。

「そうですか、わかりました」

そう返事をした由紀恵の様子に、小夜子は息を吐いた。

(よかった、乗り切った…)

ある意味、前の会社からパワハラを受けていたのは事実である。

ボーナスも出ない少ない給料で朝早くから夜遅くまで馬車馬のようにこき使われるだけこき使われて、意味のない休日出勤にサービス残業で働かされるだけ働かされた。

それを今流行りの“パワハラ”と表現した自分を小夜子は褒めたくなった。

その後は順調だった。

由紀恵から何個か出された質問に、小夜子は丁寧に答えた。

「以上でこちらからの質問は終わります。

そちらの方で何か質問はありませんか?」

そう言った由紀恵に、
「特にありません」

小夜子は答えた。