【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~

「すぐに係りの者が迎えにくるそうです」

電話を終えた受付嬢は小夜子に言った。

(あー、いよいよだ…)

ドキドキと、心臓が早鐘を打ち始めた。

(落ち着け、落ち着いて面接に挑むんだ…)

小夜子は何度も自分に言い聞かせた。

「光浦小夜子さんであっていますでしょうか?」

その声に視線を向けると、茶色のパーマがかかった髪をシュシュで右側に1つに束ねている赤い眼鏡をかけた女性がいた。

「あっ、はい…」

小夜子は返事をした。

「こんにちわ。

『ハッピーライフ』の社長秘書をしております、三松幸代(ミマツサチヨ)と申します」

女性――三松幸代は丁寧に自己紹介をした。

「あっ…初めまして、光浦小夜子です。

本日はよろしくお願いします…」

小夜子も自己紹介をすると、頭を下げた。

「こちらこそ、よろしくお願いいたいします。

では会社の方へご案内いたします」

幸代が歩き出したので、小夜子は彼女の後を追った。