【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~

履歴書代や証明写真代はバカにならない、このまま就職活動を続けるのも大変だ。

(正社員はあきらめて、パートや派遣社員の仕事を探した方がいいかも…)

小夜子はハードルを下げると、コンビニに配布されていた無料の求人情報誌でそれらの仕事を探した。

その求人情報で見つけたのが『ハッピーライフ』の募集記事だった。

(この際、派遣でも働いて給料がもらえるだけでもありがたい)

小夜子は決意をすると、そこに記載されている会社の住所に履歴書を送った。

そして、おとといに会社から面接をしたいと言う電話がきたので今に至る…と言う訳である。

広過ぎるエントランスに圧倒されそうになりながら、小夜子は受付に歩み寄った。

「えっと、本日『ハッピーライフ』の面接を受けにきたもので…」

美しい受付嬢にそう声をかけると、
「かしこまりました、すぐにお呼びいたします」

受付嬢は笑顔で丁寧に返事をすると、そばにあった受話器を手に取った。