time~元暴走族豊×キャバ嬢カナ~

「えっ?豊?待てよ!!カナちん。ご馳走様。また来るね」


翔は豊の行動にあたふたしながらも、豊の後を追い掛けて行った。


支払いをせずに出て行こうとする2人はボーイに止められる。


「いいの!あたしから引いておいて」


あたしの言葉にボーイは豊の腕から手を離す。


「そうでしたか。申し訳ありません」


そして、軽く頭を下げた。


あたしはすぐ後ろにいるのに、豊は一度も振り向いてはくれない。


そんなことは当たり前。


あたしが離れたんだから。


あたしが選んだ選択なんだから。


何を期待してたんだろう?


身勝手な自分にうんざりしていると、豊達と入れ代わりに浅葱が現れた。


何故か、その姿を見てホッとしてしまう。


こんなあたしが今安心できるのは、豊ではなくこの男なのだろう。