time~元暴走族豊×キャバ嬢カナ~


さっきから頭の中はぐちゃぐちゃだ。


豊が突然目の前に現われたことに動揺し、それでも懐かしさで胸が熱くなる。


そして、あたしを見てくれない豊に勝手に淋しくなったり、翔の行動に期待したり……


こんなに感情の波が激しく動くのは久しぶりで、自分自身をコントロールするのが大変だ。


ただ、2人に会ったのがこの場所で良かった。


この場所にいるかぎり、あたしはゆめかでいれるから。


取り乱す心を制御することが出来るから。


「何時に終わる?」


暫くの間があって、豊がボソッと口を開いた。


主語がないし、突然喋り出すなって…と心の中で突っ込んだ。


「営業時間より30分くらい遅いかな?」


「そうか。行くぞ」


そんなことを聞くためにわざわざこんな場所に来たのだろうか?


あたしは豊のことをポカーンと口を開けたまま見つめていた。