time~元暴走族豊×キャバ嬢カナ~


あたしのほうには視線を向けてくれない豊に寂しさを感じながら、翔へと視線を移した。


「…久しぶり……だね」


「突然、来てごめん。驚いたよね」


驚かないはずがない。


でも、あたしはゆめか。


もうあの頃のあたしじゃないんだ。


「何か飲む?あたしの奢りだから、好きなもの頼んで」


「ホントに?」


申し訳なさそうに眉を下げていた翔の顔に笑顔が浮かび上がる。


笑顔は変わっていないはずなのに、翔が翔に見えない。


きっと、ガリガリに痩せこけた体型のせいだろう。


頬なんかもこけてしまって、痛々しいくらいだ。


「今日はどうしたの?」


あたしの言葉に翔は豊へと視線を移す。


翔の行動に、豊が会いに来てくれたのかもしれないと、あたしは大きな期待に包まれる。