しかし、今日着ているドレスは浅葱が選んだものとは思えないシンプルなデザイン。 フリルなどは一切付いていないし、色もあたしが好きなパープルだった。 ゆっくりと顔をあげ、席に着く。 そして、客と視線を合わせ「お飲みものは?」と首を傾げた。 その瞬間に凍り付く背中。 寒いはずなどないのに、背中の辺りがヒヤヒヤとしてくる。 「カナちん……」 3年ぶりに聞くその声は、ちっとも変わってなくて。 3年ぶりに見る、2人の姿は少し大人びていた。